1-2 γってなに

1-1の記事では調子再現法について書き記した。そのなかでOver All Gamma Methodを実践していく心構えであることを記したが、そこで出てくるγとは一体なんなのか、考えていくこととする。

写真の科学におけるγ、面倒なのであっさり書くこととする。

特性曲線の傾斜の度合いを定量化した値であるが,…例えば,ガンマ(γ)は,特性曲線直線部の延長線と横軸のなす角度をアルファ(α)と仮定した時“ {\gamma}=tan {\alpha}” で算出される
写真の科学 田中益男著 55P

 要するに特性曲線の「傾き」がγということのようだ。

 

 

1-1 Over all gamma method

 {\gamma_o} =  {\gamma_n}× {\gamma_p} = 1

 ネガフィルムのγ( {\gamma_n}) と 印画紙のγ( {\gamma_p}) の相乗積をOver All Gamma( {\gamma_o}) といい,  {\gamma_o}で調子再現を考察する方法.  {\gamma_o} =  {\gamma_n}× {\gamma_p} = 1 が目標値
写真の科学 田中益男著 144Pより

 

というわけであるけれど、一言に「調子再現」といっても他にも沢山あることはまぁこんなものを発見した諸兄ご存知だろうけど、もう少し例を上げてみることにする。

調子再現法の種類

  1. Grade Matching ネガのコントラストと印画紙のグレードとのマッチングを考えるプリント法

  2. Zone System  言わずと知れたアンセル・アダムスが残したシステム。個人的意見だけど結局意外と普通

  3. Range Matching ネガの濃度域と印画紙のレンジとのマッチングを考えるプリント法

  4. L.A.Jones's Graphic Method 被写体輝度と像面照度,ネガフィルムの特性,印画紙の特性を勘案して調子再現(被写体輝度と画像特性の関係)を考察する方法.

このように色々な調子再現法が有るようだ。 今回私は題名にもある「Over All Method」を実践しようと思うが、他の方法についても追々何か有ったら書こうとおもう。